K2 登山家 山下松司ファンサイトへようこそ。K2西稜からの初登頂 8611mへの「夢、挑戦、決断」の記録をお楽しみください

五発目 「8月5日 頂上アタック前夜のC5」 (2)

五発目 「8月5日 頂上アタック前夜のC5」 (2)

松浦 こちらBCの松浦です。どうぞ。
米本 米本ですが、いまちょっと水を飲ませて、落ち着かせておりますので、もうしばらくお待ちください。どうぞ。
松浦 はい、彼らの健康状態はいかがですか。
米本 疲れてはおりますけど、みんな元気です。どうぞ。
松浦 はい、安心しました。酸素を吸わせて、そしてあったかい飲み物を飲ませて、落ち着いてからまたこちらの方へ連絡してください。どうぞ。
米本 はい、もうしばらくお待ちください。

K2 アタック前夜 キャンプ5(8050m)からの灯

松浦 大谷、ご苦労さん。早かったのう。
大谷 ええ、大分遅くなりましたが、いまちょっと前に着きました。全員無事です。疲れてますが、元気です。どうぞ。
松浦 うん、その声を聞いたら大丈夫だ。今晩、睡眠用に3人で1本吸って、明日もう1日頑張ってほしいと思います。どうぞ。
大谷 はい、頑張りたいと思います。
松浦 これから細かい打ち合わせをする前に、二、三、聞きたいと思います。まず、第5キャンプから上部の雪田へ出るまで、これはかなり厳しいルートですか。
大谷 はい、きょうはトレースができましたし、恵たちの上にさらに4ピッチほど急な雪面がありまして、それほどしんどくはありません。どうぞ。
松浦 はい、了解しました。それから上部の雪田に出てから、南々西稜へ出るまでの雪の斜面、この傾斜及び雪崩の危険性、その他状況を知らせてください。
大谷 僕らの見た感じでは、雪がたまったり、クラストしてたりで、かなり風にたたかれた雪のようです。ですから、雪が降った後はやはり雪崩の危険性があります。ただ、傾斜がかなり急なので、それほど気にすることはないと思います。きょう、行きはスタッカットで行ったんですが、帰りはコンテで帰ってきました。このくらいですから、注意して歩けばそれほどしんどくはありません。ただ、ラッセルがあったりして、きょうは予想外に時間を食いました。どうぞ。
松浦 はい、下からずっと双眼鏡で追っていました。本当によく頑張ってくれたと思います。それから、雪面から南々西稜へ出る出口、これにちょっと手こずっていたように思いましたが、いかがですか。
大谷 岩場ですか。
松浦 はい、そうです。
大谷 取りつきがちょっとかぶったチムニーで、あとジグザグにもろい岩場を登って、あとちょっと南々西稜に出るところがスラブになってまして、そこで手こずりました。もういまはフィックスされてますので、簡単に出れます。どうぞ。
松浦 はい、了解しました。今日1日でフィックスは何本張ったんでしょうか。
大谷 きょうは上に行くことを目的としておりましたので、5、6本張ったのみで、あとは全部スタッカット、あるいはコンテで歩きました。どうぞ。
松浦 はい、了解しました。それから一番大切な、南々西稜へ出てから頂上までの様子を知らせてください。
大谷 ルートとしてはリッジよりも、アブルッジ稜側をやはりたどらざるを得ません。岩の状態というのは、まだ登ってないのでよくわからないんですが、雪が真っ白について、かなり傾斜はあります。まともに登るとかなりきつい登りになります。ですから、かなりアブルッジ稜側を巻いたり、ジグザグに雪の部分を選んでうまく登っていかないと、登れないのではないかと思います。どうぞ。
松浦 右側へ、アブルッジ稜の方へ少し巻くと、少しは技術的には楽な訳ですか。
大谷 はい、そういうことです。西面側は1枚岩とか、かなり垂直な岩とか、陽が当たってあったかい方でよかったんですけど、全然手がつけられません。かわりに、アブルッジ稜側は急なんですが、雪がかなりついておりまして、うまく雪を選んでいけば、フリークライミングというか、それほどシビアな登攀ではないんじゃないかと思います。どうぞ。松浦'' 了解しました。それで大体全貌がわかったと思います。本当にきょうは朝の早くからご苦労さんでした。しかし、明日1日で完登するということは、やはり少しむずかしいように思いますが、いかがでしょうか。
大谷 はい、南々西稜早くて昼ごろ、午前中に着けばちゃんと往復できるんじゃないかと思います。どうぞ。
松浦 はい、私も少なくとも南々西稜に10時ごろには着かなければ、厳しいんじゃないかと思います。南々西稜に10時に着き、そして頂上にそれから6時間後の4時、下りに4時間それで南々西稜まで戻ってくるというような予想をしておりますが、そのような予想では不足ですか。どうぞ。
大谷 ぼくらもやはりそのように考えております。やはり午前中、遅くとも昼には南々西稜に着いて、5、6時間、やっぱり頂上までかかるんじゃないかと思います。やはり登攀用具をかなり持っていって、ちゃんとピンを打って登らないと登れないんではないかと思います。どうぞ。
松浦 はい、全くそのとおりだと思います。したがって、明日、キャンプ5にステイしております薮田及び米本、この2名をサポート隊として、南々西稜まで同行させたいと思います。いかがでしょうか。
大谷 はい、了解しました。

powered by Quick Homepage Maker 4.78
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional